プロフィール

まだ屋号など決めずに活動していた20代の頃、ワークショップ開催に向け屋号で悩んでいたことがあります。

「IngsMAKI(イングスマキ)がいいよ」

突然、夫がこう言いました。

「真紀は生け花もするし、アクセサリーも作るし、編み物もする。いろんなものが融合して進化していくと思うから、進行形の『ings』がいいんじゃない?それに『MAKI』をつけて、イングスマキ!」

夫の助言がきっかけとなり、さまざまなアートを融合して刺繍アクセサリーを創作する、現在のIngsMAKIスタイルが生まれました。

陰キャなリケジョ時代

引っ込み思案で病弱、声が小さくゴツイ眼鏡をかけていた私は、今でいう陰キャ(根暗)な少女でした。

中学生の時、きれいな結晶を見せてもらったことから化学に興味をもち、高校では理系を選択。

大学では薬学を専攻し、卒業後は研究職として化学分析の仕事を14年ほどしていました。

そのとき出会った夫は、私とは真逆の人。

人前に出ることが大好き、常に話題の中心で、3割OKならGoが出せる強気な人です。

「営業が天職」という彼を尊敬していましたが、きっと苦労も多かったのでしょう。

常に数字を追っていく営業マンは、結果がすべて。本人も気づかないうちにストレスを抱えていたようです。

結婚後しばらくすると、毎朝鬼のような形相で玄関を出ていくようになりました。

共働きだった私も研究職の仕事で多忙だったため、家の中は次第にギスギスとした雰囲気に・・・。

生け花の師匠から諭される

当時通っていた生け花教室で、たまらず先生に愚痴をこぼしたことがあります。

気持ちを察してくれた師匠。

「真紀さんは、ご主人を待っていてあげるのが、今のあなたのお仕事なのではないですか?」

30半ばの私にとっては、青天の霹靂。
ハッとしました。

そうか、私が生き方を変えればいいんだ!

師匠の言葉がヒントとなり、しばらく悩んだ末、正社員からパートタイマーになることを決意しました。

転勤族の妻の悩み

私がパートになって時間のゆとりができたことが功を奏し、夫は落ち着きを取り戻してきてくれました。

一見穏やかそうな日々でしたが、元来、体が弱く引っ込み思案な私は、3~4年に一度転居のたびにお腹を壊したり、味覚が麻痺したりと、数ヶ月間は体調を崩すのが定番となります。

知らない土地での再スタート
頼れる友人知人が誰もいない環境

子供もいない夫婦二人だけの生活に、唯一、彩りを与えてくれたのが様々なハンドメイドと、長年続けている生け花でした。

ハンドメイドに没頭した40代

孤独な時間を満たしてくれたのが、コツコツもの作りをする時間。

はじめはシンプルなアクセサリーだけを作っていましたが、すぐに、黙々作業が当たり前の研究職気質が現れてきて、

チェインメイル
ワイヤーアクセサリー
クレイアクセサリー
タッセル作り
カルトナージュ
ラッピング
ソウタシエ
編み物・・・

と開拓していき、いつの間にか多彩な技術を身につけていました。

なかでも、特に強く魅了されたのが「オートクチュール刺繡」です。

没頭できる趣味を見つけたことで、自己肯定感も上がり、精神的なバランスも取れるようになりました。

引きこもり事件が勃発

趣味を極め、オートクチュール刺繍作家、兼講師として本格的に活動したいと思っていた矢先、義母による”引きこもり事件”が勃発しました。

私と義妹が雑談している様子を見た義母が

「嫁たちに馬鹿にされた!」と怒り出し、部屋に引きこもってしまったのです。

最近ネガティブな妄想を繰り返したり、急に怒り出したりということが日常化していたので、不安を感じていたところでした。

ほどなくして、実母も体調を崩してしまいます。

二人の母の世話を同時にすることになったため、体力と時間の限界を感じ、パートの仕事は退職することにしました。

ストレスのためか、耳鳴りや頭痛、めまいを発症するようになってしまい、作家活動、講師デビューの夢は頓挫です。

義母の心を一瞬でほぐした特効薬

年々頑固になり、認知症の症状も出ていた義母のことを、夫を含め家族があの手この手で説得しようと試みましたが、いつも逆効果。

みんな半ば諦めかけていたところ、ある日、自分で編んだカーディガンを着て、義母が部屋から出てきました。

「そのカーディガン素敵ですね!」

私の声掛けにパッと顔を輝かせ、カーディガンにまつわる思い出話を、勢いよく話し始めてくれたのです。

「お義母さん、せっかくだからもう一度編んでみませんか?」

この提案が糸口となり、さっきまで重苦しかった部屋の空気は一変。

明るい笑い声が響く空間になったのです。

ハンドメイドは、どんな薬よりも効果絶大かもしれない。

まさにそう感じた瞬間でした。

・きれいなものが出来上がっていくワクワク感
・私でもまだ作れるという自信と達成感

その日を境に、義母のネガティブ発言や暗い妄想は減り、まるで10歳くらい若返ったかのような表情になってくれました。

50代半ばでの挑戦

人生の先輩である女性達を間近で支えてきた私には、今、叶えたい夢があります。

それは、IngsMAKIのオートクチュール刺繍アクセサリー教室を本格始動させること。

様々な要因により、ここまで来るのにとても時間がかかってしまいましたが、ようやくクリエイティブな場を提供できるようになりました。

日常生活で葛藤を抱える女性が、ここに来るだけで、事情を知っている先生や気心知れた仲間達とたわいない話をするだけで、心が軽くなるようなオートクチュール刺繍教室です。

このようなひとときを提供するのが、私の憧れであり目標。

義母の引きこもり事件が、ターニングポイントとなりました。

すでに美しい刺繍作品が作れる方は

針と糸で美しい刺繍アクセサリーを作ることに喜びを感じる方は多いと思いますが、やがて「ただ楽しむだけ」では満たされなくなっていませんか?

私が師事した先生方は共通して、

・豊富な専門知識と高度なスキル
・基礎力の上に成り立つ幅広い応用力
・既成概念にとらわれない自由な発想力

センスの一言で片付けない論理的思考と、ワクワクを楽しむという感覚的思考の両方を持ち合わせていらっしゃいました。

素敵な刺繍アクセサリーが作れるようになった貴女は、さらにその先の「何か」を探し求めているのではないでしょうか。

格式高いオートクチュール刺繍の世界へ

欲しいものがワンクリックで手に入る時代。

不便が少ない世の中だからこそ、「丁寧な手仕事」「本物志向」が改めて注目されています。

凝り性と笑われたこともありますが、私のこの探求心こそが、オートクチュール刺繍に対する情熱と再現性高く伝える技術を生みだしました。

コロナ禍で大手のハンドメイド協会や手芸店が次々となくなっていった今、基礎から刺繍を学べる場所が急速に減少しています。

刺繍作家難民を救いたい!

このような思いから、研究者肌の私が本領を発揮して、オートクチュール刺繍アクセサリー教室 IngsMAKIオリジナルメソッドを考案しました。

誰にも真似できないデザインを創作し、唯一無二のシンデレラアクセサリーを私と一緒に奏でましょう。

・楽しむ以上の充足感を求める方に
・オリジナルデザインを生みだしたい方に
・他の作家と差別化させたい方に
・オンラインや動画でも学びたい方に
・ラッピングや展示会ノウハウも知りたい方に

IngsMAKIのハンドメイドエッセンスをお贈りします。

伝統と革命が織りなす美しい輝きは貴女の指先から咲き誇ることでしょう。

オートクチュール刺繍で
大人の人生に煌めきを。

お会いできる日を、心より楽しみにしております。

IngsMAKI 森谷真紀

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