昨年の秋に制作した作品ですが、きちんとご紹介する機会がないまま季節が巡ってしまいました。
この作品には、私が大好きな蓼科の秋の風景や、自然の中で感じた美しさを込めています。
今日は、その作品をご紹介したいと思います。
制作のきっかけ
この作品が生まれるきっかけは、「創波展」の会場候補として見学に訪れた『万国橋ギャラリー』でした。
館内を見学していると、「アンデパンダン はがきサイズ小品展」のご案内をいただきました。
「はがきサイズ」という限られた空間で、どんな作品を表現できるだろう。
そんなことを考えながら、少しずつデザインを組み立てていきました。

モチーフは蓼科の秋
作品のモチーフに選んだのは、秋の蓼科で目にした椎の葉とどんぐりです。

秋になると、色づいた葉や木の実が森を彩り、足元にも美しい景色が広がります。
その風景をそのまま再現するのではなく、秋の森を歩いたときに感じた空気や温もりを、一つの作品として表現したいと思いました。

だから作品のタイトルも、
「森の中で見つけた秋」
と名付けました。
限られた空間だからこその工夫
今回の作品は、はがきサイズ作品展への出展を目的に制作しました。
ただ、作品はマットを入れて展示されることを事前に伺っていましたので、作品の一部をあえてマットから飛び出すようにデザインしています。
限られた空間でありながら、森の景色が額の外へ広がっていくような印象を大切にしました。

タイトル:森の中で見つけた秋
制作年:2025年
技法:オートクチュール刺繍
モチーフ:椎の葉・どんぐり
展示:アンデパンダン はがきサイズ小品展(万国橋ギャラリー)
「飾る」と「身につける」をひとつの作品に
この作品には、もう一つこだわった点があります。
それは、飾るだけではなく、身につけても楽しめる作品としてデザインしたことです。
中央のリーフモチーフは、ブローチとして取り外し、アクセサリーとしてもお使いいただけます。

額に飾って楽しむ時間。
そして、お気に入りの一枚を身につけて楽しむ時間。
そんな二つの楽しみ方ができる作品になればと思い制作しました。
この「飾れるブローチ」という発想については、また別の記事で詳しくご紹介したいと思っています。
自然から生まれるデザイン
私は作品を制作するとき、自然の中を歩きながら植物を眺める時間をとても大切にしています。
葉の形。
色の重なり。
木の実の表情。
自然が見せてくれる美しさは、どんなデザインブックにも載っていない、かけがえのないヒントです。
この作品もまた、そんな自然との出会いから生まれました。
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